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◆景品規約に関する照会事例
 
(注) 以下の解釈に係る部分は、全国銀行公正取引協議会としての見解である。

【景品類の定義】
 事例1:「景品類」の定義
 事例2:紹介者に対する謝礼 [1]
 事例3:紹介者に対する謝礼 [2]
 事例4:定期預金取引を対象とした複数回の景品企画
 事例5:同一取引を対象とした懸賞企画と総付景品企画の実施
 事例6:他社によるプロモーション企画
 事例7:他社の費用負担による企画
 事例8:手数料の割引、金利の上乗せ・優遇
 事例9:住宅ローンの保証料の優遇 
 事例10:ATM利用手数料のキャッシュバック [1]
 事例11:ATM利用手数料のキャッシュバック [2]
 事例12:提携先銀行の顧客に対するATM利用手数料の優遇 
 事例13:アンケート回答者に対する謝礼
 事例14:資料請求者に対する粗品
 事例15:セミナー参加者に対する粗品
 事例16:著名なコンサルタント等によるセミナーへの招待
 事例17:インストアブランチ店舗への来店者に対する粗品
 事例18:トラブルのお詫び

【取引価額】
 事例19:来店時の取引価額
 事例20:普通預金口座開設時の取引価額 
 事例21:投資信託購入時の取引価額
 事例22:デビットカード利用時の取引価額
 事例23:カードローン契約時の取引価額
 事例24:クレジットカード利用時の取引価額
 事例25:クレジットカード入会申込時の取引価額
 事例26:住宅ローン借入時の取引価額
 事例27:住宅ローン申込時の取引価額
 事例28:銀行代理業者が行う景品企画の取引価額 

【景品類の価額】
 事例29:景品類の価額
 事例30:郵送料と景品の価額

【総付】
 事例31:総付景品提供に係る共同企画
 事例32:先着順による景品提供
 事例33:複数の景品のなかから選択できる方式の景品提供
 事例34:来店客と取引客に対する同一時点での景品提供 
 事例35:申込時と成約時の景品提供 
 事例36:同一キャンペーンにおける異なる取引に対する景品提供 
 事例37:取引価額が確定しない企画の積み上げによる景品提供 
 事例38:他社が行う景品提供 
 事例39:カードの提示による割引における景品類の価額 

【クローズド懸賞】
 事例40:来店者を対象とした懸賞企画 
 事例41:懸賞に係る取引の予定総額
 事例42:投資信託の購入者に対する抽選権
 事例43:空くじなしの抽選
 事例44:抽選時の立会人
 事例45:抽選の当選確率
 事例46:関係者も対象とした抽選
 事例47:振込を条件とする懸賞企画 

【景品規約に制限されない事項】
 事例48:事業者に対する景品提供
 事例49:地域を限定した企画

【オープン懸賞】
 事例50:「オープン懸賞」の定義
 事例51:オープン懸賞の応募用紙の店頭での受付 
 事例52:インターネットを利用したオープン懸賞
 事例53:DMによるオープン懸賞の告知 
 事例54:地域限定のオープン懸賞 

【保険商品】
 事例55:保険商品の販売に伴う景品提供

【景品規約に関連する規制等】
 事例56:富くじ罪





【景品類の定義】

<照会事例1> 「景品類」の定義
 景品規約上の「景品類」に該当するか否かの判断基準の概略を教えて欲しい。
<回答>
 景表法第2条第1項において、「景品類」について以下のように定義されている。
 「顧客を誘引するための手段として、その方法が直接的であるか間接的であるかを問わず、くじの方法によるかどうかを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引(不動産に関する取引を含む。以下同じ。)に附随して相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であって、公正取引委員会が指定するものをいう。」
 つまり、ポイントは以下の3要件であり、この3つの要件をすべて満たすものであって、公正取引委員会が指定するものが景品類として景品規約の対象となる。逆にいえば、3要件の一つでも欠けていれば景表法でいう「景品類」には該当しない。
[1] 顧客を誘引するための手段
[2] 自己の供給する商品又は役務の取引に附随
[3] 経済上の利益
 3要件については、「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)に解釈が示されている。
 また、「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」(昭和37年6月30日公正取引委員会告示第3号)により、「正常な商慣習に照らして値引又はアフターサービスと認められる経済上の利益及び正常な商慣習に照らして当該取引に係る商品又は役務に附属すると認められる経済上の利益は、含まない」とされている。

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<照会事例2> 紹介者に対する謝礼 [1]
 預金者を紹介してくれた人に渡す謝礼は景品類に該当するか。
<回答>
 「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号 )4(7)にあるとおり、自己の供給する商品又は役務の購入者を紹介してくれた人に対する謝礼は、「取引に附随」する提供にあたらない(紹介者を当該商品又は役務の購入者に限定する場合を除く)ため、景品類には該当しない。
 ただし、紹介者を自己と取引のある者に限定する(結果として紹介者の半数以上が既存顧客となるような場合を含む)もしくは紹介者に対しても預金をすることを条件とする場合等は、「取引に附随」することとなるため、景品類に該当する。このため、景品類の価額は景品規約で定める金額の範囲内で提供する必要がある。

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<照会事例3> 紹介者に対する謝礼 [2]
 預金者を紹介した人および紹介された預金者に対して景品類を提供する場合の上限金額についてはどのように考えればよいか。
<回答>
[1] 紹介された方の預入金額等に応じて景品類を提供する場合
 紹介された方に対しては、預入金額の10分の2が提供できる景品類の上限(例えば、10万円以上の預入があることを条件とするのであれば、20,000円)。紹介した方に対する謝礼は、それが景品にあたる場合には、紹介された方の預入ではなく、紹介した方の将来にわたる取引(新たに見込まれる取引、または継続もしくは取引量の増大が見込まれる既存取引)がベースとなり、将来にわたる取引の金額に制限を設けないのであれば1回につき1,500円が上限(景品規約施行規則第2条)。複数者を紹介した場合に合算することは可能であるが、「10人紹介すると15,000円」といった表示は不可(100円のペットボトルのバラ売りで各々に200円の景品を付けることは可能であるが、1ダース箱売り(12本)で2,400円の景品を提供できないことと考え方は同様)。
<預入額に応じて景品を提供する場合>

[2] 紹介された方との取引が開始されたことのみを条件に景品類を提供する場合
 紹介された方に対しては1,500円が上限。紹介した方に対しては1回につき1,500円が上限。複数者を紹介した場合の考え方は[1]と同様。
<取引が開始されたことに応じて景品を提供する場合>


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<照会事例4> 定期預金取引を対象とした複数回の景品企画
 例えば5年もの定期預金の預入者を対象として、預入時に景品を提供して、3年後に再び当該預金を対象とした景品提供を実施することは可能か。また、預入時に自動継続扱いとしている場合、継続後の預金を対象として景品提供することは可能か。
<回答>
 「回数」に関しては、1取引に対して複数回の景品類を提供することは可能である。
 また、「景品類の金額」に関しては、複数回の景品提供の額を合算した金額を景品規約で定めた上限金額の範囲内とする必要がある。
 なお、自動継続の場合は、満期時に同様の商品を新たな期間で取引するための手続を省略しているにすぎないため、従前の取引とは別の新たな取引として考えて差し支えない。

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<照会事例5> 同一取引を対象とした懸賞企画と総付景品企画の実施
 全行ベースで、新規に定期預金を預け入れた顧客を対象とした「懸賞企画」を実施しているが、併せて一部の支店において30周年謝恩キャンペーンということで同様の取引を行った顧客に対し「総付景品」の提供を検討しているが問題はないか。
<回答>
 懸賞により提供する景品類と総付で提供する景品類のそれぞれが景品規約の範囲内であれば問題はない。この考え方は、同一店舗で懸賞企画と総付景品企画を実施する場合も同様である。

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<照会事例6> 他社によるプロモーション企画
 インターネットの某サイト(当行と特定の関係にはない)におけるプロモーション企画として、当行に口座を開設し口座振替登録をした場合に同サイトの利用料(会費)を無料とする企画を持ち込まれたが、留意すべき点はあるか。
<回答>
 あくまでも同サイト側の企画であり、銀行側で告知等は行わないのであれば、景品類の3要件のうち顧客誘引性に欠けるため銀行の景品とはみなされず、サイト側にとってある条件を満たした顧客への自社サービスの割引と考えられるため、原則として銀行の景品とはみなされないが、銀行が同サイトの企画実施を事前に了解している場合には、態様によっては同サイトとの共同企画と判断される場合もある。
 また、銀行側で何らかの形で告知を行うと、銀行が費用負担をするか否かを問わず銀行の顧客誘引のための景品提供とみなされるため、景品規約の範囲内で行う必要がある。

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<照会事例7> 他社の費用負担による企画
 他社との共同企画において、当行の顧客に対して他社が費用負担して粗品(市価500円程度)を提供する場合、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 費用負担をする主体が何者であるかということは、景品表示法上の景品類に該当するか否かを判断する際の要素とはならない。客観的に見て、ある主体にとって「顧客を誘引するための手段」として、「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」して、「物品、金銭その他の経済上の利益」を提供しているとみなされるのであれば、すなわち景品類の3要件を満たしていれば、景品の費用を何れの者が負担しているかに関係なく景品類に該当し、景品規約の規制を受けることとなる。

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<照会事例8> 手数料の割引、金利の上乗せ・優遇
 当行に口座を持っている顧客全員を対象に当行ATMの時間外手数料を1ヶ月間無料にしたいが、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 期間限定のキャンペーンなどで一時的に手数料等を優遇する場合は、「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」(昭和37年6月30日公正取引委員会告示第3号)1但書きにいう「値引」に当たり、景品類には該当せず、原則として景品規制の対象とはならない。同様に、預金金利の上乗せ、貸出金利の優遇についても「値引」に当たり、景品規約の対象となるものではない。ただし、懸賞による場合など、「景品類等の指定の告示の運用基準について(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)」6(4)に掲げられているような方法で実施する場合には景品類に該当するため、留意されたい。なお、期間限定のキャンペーンなどによらずに、規定手数料として、事業者が自己の供給する商品やサービスの対価をどのように設定するかは、他の法令諸規則に抵触しない限りは原則自由である。

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<照会事例9> 住宅ローンの保証料の優遇
 当行住宅ローンの保証料を優遇する企画を考えているが、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 住宅ローンに対する保証は、住宅ローンと一体不可分の関係にあることから、正常な商慣習に照らし、取引の本来の内容をなすものと見ることができる。そのため、保証料(他社の保証を含む)をキャンペーンなどの方法によらずに、当該住宅ローンの商品性として徴求しないこととしても、それは提供する商品・サービスの価額決定の問題であり、景品類の提供にはあたらない。また、当該保証料をキャンペーン等により一時的にあるいは条件を付けて割り引くなどの場合も、基本的には「値引」に当たり、懸賞により行う場合などを除けば、景品規約の制限の対象となるものではない。

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<照会事例10> 他行ATM利用手数料のキャッシュバック[1]
 当行の顧客が、他行のATMを利用した場合の手数料相当額をキャッシュバックする企画を検討しているが、留意点を教えてほしい。
<回答>
 「他行顧客のATM利用手数料を有料としている銀行」のATMを利用した自行の顧客に対し、当該手数料相当額をキャッシュバック等により割り戻す行為は、「景品類」を提供する行為にあたるため、「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第5号)の範囲内で実施する必要がある。(詳細については、平13公協通第31号(平成13年10月4日)「ATM等の利用手数料に関する照会事例について」参照。)

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<照会事例11> 他行ATM利用手数料のキャッシュバック[2]
 照会事例10に関して、公協通第31号では、「顧客から一定額を事前に受け取ることで、一定回数分の他行のATM利用手数料を顧客にキャッシュバックするケースは、顧客から一定の対価を受け取り、当該対価に基づいたサービスを顧客に提供する行為に当たる。したがって、景品類の提供にはあたらない」旨の見解が示されているが、ポイント制を導入して一定以上のポイントを獲得した顧客には他行ATMの利用手数料をキャッシュバックするケースについてはどうか。
<回答>
 一定の取引に応じてポイントを付与し、そのポイントに応じて次回以降の商品購入時に値引きを受けられる、いわゆるポイント制によるキャッシュバックについては、「取引通念上妥当と認められる基準に従い、取引の相手方に対し、支払うべき対価を減額すること(複数回の取引を条件として対価を減額する場合を含む。)」として原則的に値引きと認められ、景品表示法の適用はない。
 しかし、本事例の場合は、ポイントが「他行」のATMの利用手数料の支払いに充当されるものであることから、景品類に該当する。この場合、景品類の額は当該取引価額の合計額の10分の2以内とする必要がある。取引価額を確定せず、例えば単に「給与振込があること」や「公共料金の自動引落とし口座としていること」のみを条件にポイントを与える場合には、取引価額が確定しないため、どれだけポイントを貯めたとしても景品規約施行規則第2条に定める制限(1回につき1,500円以内)を超える景品類を提供することはできない。
 以上が、ポイント制についての規約上の基本的な考え方であるが、ポイント制を利用することに関して手数料を顧客から徴収しているか否かの違いは、この考え方に影響を及ぼさない。すなわち、ポイント制を利用する権利が有料であったとしても、その手数料は顧客が受けられる経済上の利益(例えば、他行ATM利用手数料等)に対しての対価ではなく、ポイントの付与を受ける権利に対する対価である。したがって、「提供されるサービス」そのものに対し顧客が対価を支払っている照会事例のケースとポイント制のケースでは、性格が異なる(ポイント制で手数料を徴求していることを理由に、他行ATM利用手数料等を減免することが「景品類」の提供に当たらないとする解釈はできない)。

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<照会事例12> 提携先銀行の顧客に対するATM利用手数料の優遇
 提携先銀行との間でATMの利用手数料を相互に無料とする場合、提携先銀行の預金者が当行ATMを利用する際の手数料を無料にすることは、景品類の提供に当たるか。
<回答>
 特定の条件をみたす者(提携先銀行の預金者など)に対して手数料を無料とすることは、サービス価額決定の問題であり、景品類に該当しない。なお、提携先銀行にとっても、ATMを管理する銀行が利用手数料を無料に設定しているものであるため、景品類には該当しない(平成13年10月4日付平13公協通第31号参照)。

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<照会事例13> アンケート回答者に対する謝礼
 既存の顧客に対してDM等で当行に関するアンケートを実施することを考えているが、回収率を高めるために、回答した方に謝礼を提供することとし、DMにおいてその旨告知したいと考えている。この場合は景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 一般的には、照会の事例は景品類の3要件(<照会事例1>景品類の定義 参照)のうち、[1]「顧客を誘引するための手段」の要素を有しないため、景品類に該当せず、景品規約の規制を受けることはない。
 ただし、例えば新聞等において「預金者の方にアンケートを実施中!回答いただいた方に○○をプレゼント!」といった旨の広告を行う場合や、継続的にアンケートを実施することで取引の継続を目論んでいるとみなされる場合などは、「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)1(1)にあるとおり、アンケート回収促進のための金品の提供であっても「顧客を誘引するための手段」としての提供とみなされるので留意されたい。
 なお、「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)5(3)では、「取引の相手方に提供する経済上の利益であっても、仕事の報酬等と認められる金品の提供は、景品類の提供に当たらない」とされている。ただし当該規定は、例えば、モニターに対して支払うその仕事に相応する報酬といったものを想定しており、一般的に商品・サービスに関する簡単なアンケートへの回答に対する金品等の提供は、通常仕事に相応する報酬とは認められないため、原則として「経済上の利益」の要素を有する。

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<照会事例14> 資料請求者に対する粗品
 資料請求をした消費者に粗品を提供する企画を考えているが、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 照会の事例のように資料送付のみであれば、取引を申込むかどうかは本人が選択でき、粗品提供時点では取引を条件としていないため、「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」しないものと判断される。したがって景品類には該当せず、景品規約の規制を受けることもない。これは、たとえ後日資料請求者に対して勧誘などの営業行為を行う場合であっても、同様である。
 なお、粗品の提供にあたり来店を条件としているような場合には取引に附随することとなるため、景品規約の規制を受けることとなる。

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<照会事例15> セミナー参加者に対する粗品
 当行の営業店において商品に関するセミナーを開催し、参加した方に粗品を提供することを考えているが、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)の4(2)ウにあるとおり、「小売業者又はサービス業者が、自己の店舗への入店者に対し経済上の利益を提供する場合」には「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供にあたるとされているため、当該セミナーを自己の店舗で開催する場合には「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供とみなされ、景品類に該当するため、景品規約の定める範囲内で実施する必要がある。
 また、別会場を利用する場合であっても、セミナー会場において商品の申し込みができるような体制をとるのであれば、当該会場は自己の店舗と同様とみなされるため「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供に当たる。ただし、単に商品パンフレットの配布等にとどめるのであれば、たとえ後日セミナー参加者に対して勧誘などの営業行為を行う場合であっても、「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供には当たらない。なお、たとえ別会場であっても、セミナーの案内を主に既存顧客に行っているような場合には、取引に附随した提供とみなされる。

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<照会事例16> 著名なコンサルタント等によるセミナーへの招待
 イベントホールを利用して著名なコンサルタントによるセミナーを開催(無料)し、広く一般消費者の参加を募ることを考えている。また、セミナー会場においては当行の商品を販売する特設ブースを設ける予定である。物品・金銭等を提供するわけではないため、景品規約上の規制を受けないとの理解でよいか。
<回答>
 通常対価を支払って聴講するようなセミナーであれば、セミナーへの招待は「経済上の利益」に当たり、かつ、照会の事例のように自行商品を販売するブースを設けるのであれば「取引に附随」することとなるため、景品類に該当する。ただし、セミナー会場において、単に商品パンフレットの配布等にとどめるのであれば「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供とまではいえないため、景品類には該当しないが、セミナーの案内を主に既存顧客に行っているような場合には、たとえ別会場であっても、取引に附随した提供に当たる。

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<照会事例17> インストアブランチ店舗への来店者に対する粗品
 インストアブランチ店舗において、他の小売店と共同で来店者に粗品を供する企画を考えているが、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)4(2)ウにあるとおり、「小売業者又はサービス業者が、自己の店舗への入店者に対し経済上の利益を提供する場合」には「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供に当たるとされているため、自己の店舗への入店者に対し経済上の利益を提供する場合には「自己の供給する商品又は役務の取引に附随」した提供に当たり、景品類に該当する。
 ただし、「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第5号)の2 三にあるとおり、総付による場合は「自己の供給する商品又は役務の取引において用いられる割引券その他割引を約する証票であって、正常な商慣習に照らして適当と認められるもの」は、景品類に該当する場合でも金額の上限規制(取引価額の10分の2)は適用しないこととされている。
 さらに、上記告示のうち「証票」については、同告示の運用基準(昭和52年4月1月事務局長通達第6号)4(2)において「『証票』には、〜(中略)〜、自己の供給する商品又は役務の取引及び他の事業者の供給する商品又は役務の取引において共通して用いられるものであって、同額の割引を約する証票を含む」とされている。
 したがって、例えば、「当行の振込手数料又は○○ベーカリーのパン100円割引券」のような自行と当該小売店共通で使用できる「自他共通割引券」であれば、景品類に該当するとしても、金額の上限規制(取引価額の10分の2)は適用されない。

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<照会事例18> トラブルのお詫び
 顧客との間でトラブルが発生した場合にお詫びとして粗品を渡すことを考えているが、これは景品規約の規制を受けることになるのか。
<回答>
 正常な商慣習の範囲内であれば、原則として景品類には該当しない。

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【取引価額】

<照会事例19> 来店時の取引価額
 来店した顧客を対象に粗品を提供したいと考えているが、この場合、取引価額はいくらとなるのか。
<回答>
 来店者全員に景品類を提供する場合は「総付」による景品提供となり、「総付」の場合の「取引価額」については、「『一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第6号)1(3)において「商品購入を条件とせずに店舗への入店者に対して景品類を提供する場合の「取引の価額」は、原則として、100円とする」と規定されている。
 また、来店者に抽選で景品類を提供する場合は「懸賞」による景品提供となるが、「懸賞」の場合も同規定を準用することとされており(「『懸賞による景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第4号)5(1))、「原則として、100円」となる。
 ただし、「『一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第6号)1(3)但書きにおいて、「当該店舗において通常行われる取引の価額のうち、最低のものが100円を超えると認められるときは、当該最低のものを「取引価額」とすることができる」とされており、例えば、住宅ローンセンターへの来訪者へ景品類の提供を行う場合は、当該センターで取扱っている住宅ローンの最低の利息額(最低貸出額×最低貸出期間×最低貸出金利)を取引価額とすることができる。なお、最低貸出額等を規定していない場合には、過去の実例からみた最低の貸出額、貸出期間に応じた利息額を取引価額とみて差し支えない。

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<照会事例20> 普通預金口座開設時の取引価額
 普通預金口座開設者を対象として景品類の提供を行う場合の取引価額はどのように考えればいいのか。
<回答>
 預金残高の条件を設けなければ、基本的には、取引を条件とするが取引価額が確定しない場合にあたるため、取引価額は100円となる。したがって、クローズド懸賞であれば2,000円までの景品、総付景品であれば、景品規約施行規則第2条により、1回につき1,500円以内の景品を提供することができる。なお、普通預金取引において通常行われる「最低」の取引額が100円を超えるのであれば、その額を取引価額とすることができるが、既存預金者の「平均」取引額を取引価額とすることはできない。

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<照会事例21> 投資信託購入時の取引価額
 投資信託の取引価額についてはどのように考えればよいのか。
<回答>
 投資信託の取引価額については、日本証券業協会「広告等に関する指針」の規定によることとしている。(「改正景品規約に関するQ&A」(平成8年7月15日付公協通第19号)Q2(1)【編注】参照)
 当該指針では、以下のとおり規定されている。
1.委託取引以外の取引に係る取引価額は、すべて受渡代金とする。
(例) [1]  募集又は売出しによる株式、債券又は投資信託(MRFを含む。)の取引

[2]  既発債券の相対取引
2.株式、債券等の委託取引に係る取引価額は、委託手数料とする。
(注)委託取引又は委託取引以外のいずれにおいても、各種口座管理料を受渡代金又は委託手数料に加えて取引価額とすることができる。
 銀行で販売する投資信託の場合、通常「1.」に該当するため、取引価額は受渡代金となり、別途口座管理料等を徴収している場合には当該手数料を加えた金額を取引価額とすることができる。

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<照会事例22> デビットカード利用時の取引価額
 デビットカードで買い物をした顧客を対象に銀行が景品類を提供する場合の取引価額はどのように考えたらよいのか。
<回答>
 デビットカードを利用すると銀行の預金口座から即時に利用額が引き落とされることから、当然、当該顧客は利用額以上の預金取引があることとなるため、1回の利用額を取引価額として考えればよい。すなわち、例えば「デビットカードで1回2,000円以上のお買い物をされたお客さま」を対象にするのであれば、総付景品では\2,000×2/10=\400、懸賞では\2,000×20=\40,000がそれぞれ上限となる。

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<照会事例23> カードローン契約時の取引価額
 カードローン契約時に景品類の提供を行うことを企画している。貸出の場合の取引価額は、原則として「支払われた利息金額」(改正景品規約に関するQ&AのQ2(4))となっているが、カードローン契約時点では借入れが行われていないため、利息金額の算定ができない。この場合の取引価額はどのように考えればよいのか。
<回答>
 カードローンの契約のみを条件に景品類を提供する場合は、「取引を条件とするが取引価額が確定しない場合」に該当する。したがって、総付景品であれば1,500円以内の景品類(規約施行規則第2条第1項)、懸賞であれば取引価額を100円(「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限の運用基準について」(昭和52年4月1日公正取引委員会事務局長通達第4号)第5条第1項)と見て、その20倍の2,000円(規約第3条第1項)以内の景品類の提供が可能となる。ただし、カードローン取引において通常行われる「最低」の取引価額が100円を超えるのであれば、その額を取引価額とすることができる。

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<照会事例24> クレジットカード利用時の取引価額
 当行と提携しているクレジットカードの利用者で利用代金の引落口座を当行に指定している場合に、当該クレジットカードの利用を条件として景品を提供する場合の取引価額はどのように考えたらよいか。
<回答>
 クレジットカード利用時の取引価額は「利用額」とみて差し支えない。例えば、「期間中に5万円のご利用」を条件とした場合、総付景品であれば10,000円、懸賞であれば10万円の景品提供が可能である。

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<照会事例25> クレジットカード入会申込時の取引価額
 自行発行のクレジットカードに入会申込をした顧客に景品類を提供することを考えているが、その場合の取引価額はどのように考えればよいのか。
<回答>
 クレジットカード入会申込時の取引価額は、[1]入会金、および[2]初年度の年会費、を合算した金額となる。さらに、過去の取引実績等の客観的データからみて、通常1年程度は契約が継続されるものであれば、[3] 1年間の利用合計額として通常考えられる最低の額を合算した額とすることができる。
 なお、入会金等の費用が発生せず、一定の取引額を条件としない場合は、「取引価額が確定しない場合」として景品提供を行う(上限1,500円)か、過去の客観的データから通常考えられる最低の取引額を取引価額とみなして景品を提供することとなる。
 また、たとえば、「新規にクレジットカードを申込み、かつ預金残高が10万円ある方」を対象にするなど、申込時に一定額の預金を景品提供の条件とする場合には、当該預金額を取引価額とすることができる。

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<照会事例26> 住宅ローン借入時の取引価額
 住宅ローンを契約した顧客へ景品類を提供する場合、取引価額はどのように考えればよいか。
<回答>
 貸出の取引価額は、「改正景品規約に関するQ&A」(平成8年7月15日付公協通第19号)のQ2(4)にあるとおり、「支払われた利息金額」である。ただし、約定後にあっては、当初の約定どおり返済される場合(金利変更や繰上返済はないものと仮定)の利息金額によることができ、変動金利型商品の場合については、契約時点で確定している金利が貸出期間中は固定しているものとして、取引価額を算出することができる。また、取扱手数料、保証料等がかかる場合には、これを加算することができる。
 なお、借入額そのものを取引価額としてみることは出来ない。

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<照会事例27> 住宅ローン申込時の取引価額
 住宅ローン仮申込時に、借入申込額に基づき算定した利息額を取引価額とみることは可能か。
<回答>
 住宅ローン仮申込時点ではまだ融資契約が成立しておらず、申込後の審査の結果、当初の借入申込額どおり融資が行われない可能性があり、また、消費者側も複数の金融機関を比較検討している段階である可能性もある。したがって、申込時点においては申込額に基づき算定された利息金額を取引価額とみることはできず、「取引価額が確定しない場合」として景品提供を行うか(上限1,500円)、「通常行われる取引の価額のうち最低のもの」を取引価額として景品提供を行うこととなる。

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<照会事例28> 銀行代理業者が行う景品企画の取引価額
 銀行代理業者が、景品類を提供する場合の取引価額はどのように考えたらよいのか。
<回答>
 銀行代理業を営む他の事業者が銀行代理業務に附随して顧客に景品類を提供する場合は、景品規約第3条の制限の範囲内で行うことができる。この場合の取引価額は、代理、媒介を問わず、銀行と同様となる。したがって、銀行代理業者が、定期預金の受入れを内容とする契約の締結を代理する場合は、預入元本額が取引価額となり、また、口座開設を条件に総付景品を提供する場合には、取引価額が確定しないものとして1,500円の範囲内であれば可能となる。なお、代理業を営むことにより銀行から得られる手数料等は、取引価額の算定には関係ない。(銀行代理業者と銀行が、同じ取引に対して、それぞれ景品提供を行う場合の考え方については、照会事例38参照。)

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【景品類の価額】

<照会事例29> 景品類の価額
 今般、全店ベースの懸賞企画を実施するにあたり商品を大量に仕入れたことにより、相当安価に提供景品を仕入れることができたが、仕入価格を景品類の価額とみて提供することは可能か。
<回答>
 「景品類の価額の算定基準について」(昭和53年11月30日事務局長通達第9号)にあるとおり、景品類の価額は一般消費者が通常購入するときの価格(消費税込みの市価)でみる必要があるため、不可能である。
 ただし、必ずしもメーカー小売希望価格による必要はなく、懸賞実施地域における小売店の販売実勢価格によることは可能である。また、景品類の価額は、消費者がその品を通常購入するときに支払う価格であるので、消費税込みの額となる。

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<照会事例30> 郵送料と景品の価額
 景品類を顧客に郵送で提供した場合、郵送料についても「景品の価額」に含めて考える必要があるのか。すなわち、「景品の価額=景品本体の価額 + 郵送料」ということになるのか。
<回答>
 郵送料は考慮する必要はない(景品類の価額に含める必要はない)。
 景品表示法および景品規約上、郵送料の取扱いについては何ら規定が無いが、提供の方法・手段によって景品類の上限額が変わるという発想はないと考えられる。

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【総付】

<照会事例31> 総付景品提供に係る共同企画
 住宅展示場において、提携先の住宅販売業者と共同で来場者全員に提携ローンの案内をするとともに景品を提供したいと考えているが、その場合、どのような景品類を提供できるのか。
<回答>
 住宅販売業者と銀行が共同して住宅展示場への来場者に対し景品類を提供することは、例え取引を条件としていなくとも、当該住宅展示場において住宅の売買契約又はローン契約の締結が行われている場合には、それぞれの取引に附随する景品類の提供にあたる。
 また、その場で契約が行われていない場合であっても、行員が来場者に対し住宅ローンの勧誘を行い、その勧誘に際して景品類を提供するような場合は、当該ローンの取引に附随する景品類の提供にあたる(「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号)4(3))。
 このような場合の取引価額は、過去の実例から予測される最低の貸出額、貸出期間に応じた利息金額となり、その20%以内の景品類を提供することができる。

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<照会事例32> 先着順による景品提供
 キャンペーン期間中、対象商品の申込みをした方に先着順で景品提供をする場合は、「総付」・「懸賞」のいずれに該当するのか。
<回答>
 「『懸賞による景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」(昭和52年4月1日公正取引委員会事務局長通達第4号)の第3条において「来店又は申込みの先着順によって定めることは、『懸賞』に該当しない」とされている。
 したがって、一般的には先着順で景品類を提供する場合には、「総付」による景品提供に該当することとなる。
 なお、先着順であっても、申込みに対し、景品類の提供を受ける方(用意した景品の数量)が極端に限られているときは、景品がもらえるか否かについて偶然性が作用する率が高くなると考えられるため、「くじの方法」に該当する場合がある。例えば、告知の方法や申込みの受付方法によっては、一時に用意した景品の数量を越える申込が殺到し、実際に順番がはっきりしないまたは順番をつけにくくなり、結果として偶然性によることとなる場合がある。こうした場合には「総付」ではなく「懸賞」による景品提供に該当する。

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<照会事例33> 複数の景品のなかから選択できる方式の景品提供
 預金者全員に景品を提供するが、景品を数種類用意し、預金者が好きなものを選べるようにする場合は、「総付」・「懸賞」のいずれに該当するのか。
<回答>
 「懸賞」による景品類の提供とは「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第3号)にあるとおり、くじその他偶然性を利用して定める方法等により「景品類の提供の相手方又は提供する景品類の価額」を定めることであるため、照会の事例のように予め提示されたものの中から預金者自身が選択できる場合は「偶然性」によらないため「総付」による景品提供に該当する。

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<照会事例34> 来店客と取引客に対する同一時点での景品提供
 来店者に対して200円の景品を提供しているところ、さらに、口座開設をした顧客に対して取引価額を確定させずに1,500円の景品を提供することはできるか。
<回答>
 来店者への景品提供と口座開設者への景品提供を同時に実施することは可能であるが、来店者への景品提供が特定の取引を条件として行われるわけではなく、また、口座を開設した顧客について取引価額を確定させないのであるから、両方の景品をあわせて、取引価額が確定しないものとして、1,500円以内とする必要がある。

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<照会事例35> 申込時と成約時の景品提供
 住宅ローンの申込時点で1,500円以内の景品類を提供し、さらに成約時に、当該住宅ローンの取引価額の20%以内の景品類を改めて提供することは可能か。
<回答>
 住宅ローンの申込時に、取引価額が確定しない取引として1,500円以内の景品を提供することはできる(照会事例27)。さらに、住宅ローン成約時に確定した取引価額に基づいて景品類を提供することもできるが、住宅ローンという一つの取引に基づく景品類の提供であるため、申込時に提供した景品類と合算して当該住宅ローン成約時に確定した取引価額から算出される景品類の上限額内とする必要がある。
 なお、預金取引、カードローン取引、クレジットカード取引のように取引のベースとなる契約をもとに各取引が継続する場合は、申込み時点での1,500円以内の景品提供とは別に、各取引における取引価額(たとえば、クレジットカード取引における実際の利用額)に基づいて別途景品提供することは、可能である。

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<照会事例36> 同一キャンペーンにおける異なる取引に対する景品提供
 一つのキャンペーン企画の中で、普通預金口座開設者に対して総付で1,500円の景品提供を行い、さらに定期預金を100万円以上作成した顧客に20万円の景品類を提供することはできるか。
<回答>
 「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年公正取引委員会告示第5号)にいう「景品類の提供に係る取引」が、本事例では普通預金取引と定期預金取引というように明らかに別個のもののため、それぞれの取引について、同告示に定める景品類の上限額の範囲内で景品類を提供することができる。

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<照会事例37> 取引価額が確定しない企画の積み上げによる景品提供
 自行店舗で行うセミナーに参加するごとにスタンプ1個を提供し、10回参加した顧客に対して、景品提供する企画を検討している。1回のセミナー当たり提供できる景品類の上限額が200円のため、200円×10回=2,000円の景品を提供することができると考えてよいか。
<回答>
 セミナー参加者に都度200円の景品類を提供することは可能である。しかし、この場合の「200円」という額は、実際の取引をもとにした取引価額ではないため、積み上げて提供することはできず、10回参加した顧客であっても、取引の有無を問わない景品提供として、200円の範囲内で提供する必要がある。

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<照会事例38> 他社が行う景品提供
 国際ブランドを付けたクレジットカード一体型キャッシュカードの発行にあたり、銀行として申込者全員に景品類の提供を考えているが、他方、国際ブランドでも(他社発行カードを含む全クレジットカード共通で)キャンペーンを行っており、すでに総付景品を提供している。この場合、銀行としては、国際ブランドから提供される景品も、銀行の景品と考える必要があるか。
<回答>
 同一の取引に附随して二以上の景品類の提供が行われる場合であって、他の事業者と共同しないで景品類を追加した場合は、追加した事業者が、これらを合算した額の景品類を提供したことになる(「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」の運用基準について(昭和52年4月1日事務局長通達第6号)」)。
 したがって、銀行が、当該国際ブランドを付けたクレジットカードの申込者に対して景品を提供する場合には、基本的には同一取引に附随する景品類の提供にあたり、国際ブランドと合算した額の景品類を銀行が提供したことになるが、銀行が、その国際ブランドを含む複数の国際ブランドを対象として景品提供企画を実施する場合には、企画の対象取引が一致しておらず、同一の取引に附随した二以上の景品類の提供には当たらないため、国際ブランドにより提供されている景品を銀行が提供する景品類として合算する必要はない。

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<照会事例39> カードの提示による割引における景品類の価額
 当行のキャッシュカードを文化施設などで提示することによって、当該施設で割引を受けられるようにする場合、景品類の価額はどのように考えたらよいか。
<回答>
 銀行が主体として実施しているものであれば、他社の割引は、公正取引委員会告示にいう「値引」(「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」昭和37年6月30日公正取引委員会告示第3号)に当たらず、景品類に該当する。
 この場合、景品類の価額は、顧客が受けた割引の合算額、もしくは割引を受けるために必要な対価となる。対価については、市販されている場合はその額、ない場合には類似の商品またはサービスの市価等を勘案して算出した額を景品類の価額とすることになる(「景品類の価額の算定基準について」昭和53年11月30日事務局長通達第9号)。

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【クローズド懸賞】

<照会事例40> 来店者を対象とした懸賞企画
 「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第5号)が、平成19年3月7日に改正され、総付景品企画における景品類の上限額が取引価額の10分の2(当該金額が200円未満の場合にあっては200円)へ引き上げられた。これにより、来店者に抽選で景品類を提供する場合の景品類の上限額は、200円×20=4,000円となったのか。
<回答>
 この改正は、「総付景品における景品類の上限額」が引き上げられたものであり、懸賞企画でも準用されている「取引価額が確定しない場合の『取引価額』」は従来どおり100円である(「『一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」昭和52年4月1日事務局長通達第6号)。したがって、この事例では引き続き100円×20=2,000円が提供できる景品類の上限額となる。(なお、来店者全員に総付景品を提供する場合には、取引価額が100円(すなわち200円未満)のため、200円までの景品類を提供できる。)

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<照会事例41> 懸賞に係る取引の予定総額
 「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第3号)によると、「懸賞により提供する景品類の総額は、当該懸賞に係る取引の予定総額の100分の2を超えてはならない」とのことであるが、具体的にはどういうことか。
<回答>
 同告示の運用基準(昭和52年4月1日公正取引委員会事務局長通達第4号)において、「懸賞に係る取引の予定総額」は「懸賞販売実施期間中における対象商品の売上予定総額とする」とある。
 すなわち、例えば「1万円以上の新規預入をされた方」を対象とした懸賞企画を実施する場合の「懸賞に係る取引の予定総額」は、必ずしも「1万円×期間中の予定取引者」による必要はなく、客観的なデータがある場合には「当該懸賞企画と同様の募集条件による預金者の平均預入額(過去の実績)×期間中の予定取引者」により算出することができる。したがって、懸賞による景品類の総額が当該予定総額の2%以内となっていればよい。

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<照会事例42> 投資信託の購入者に付与する抽選権
 投資信託を購入した顧客を対象とした懸賞を実施するにあたり、抽選権を複数付与(一定の金額毎に抽選権を付与)することは可能か。
<回答>
 可能である。
 改正景品規約に関するQ&AのQ3(2)では、流動性預貯金等や据置期間のある預貯金等で懸賞の募集期間が据置期間より長いものの場合には、募集期間中に同一資金を回転させることができるため1口座の利用に対し抽選権を複数付与することはできないこととしているが、投資信託については、そもそも長期保有を前提とした商品であること、またファンドによっては販売手数料、解約手数料を要するものがあること等から抽選権を目当てに購入、解約を繰り返すことは通常想定し難いことから、1商品の購入に対し抽選権を複数付与しても問題はない。

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<照会事例43> 空クジなしの抽選
 新規の預金者を対象に空クジなしの抽選で景品類を提供する場合は「総付」・「懸賞」のいずれに該当するのか。
<回答>
 全ての人に景品を提供する場合であっても、例えば、抽選で当たった方には特定の賞品を提供し、外れた方にももれなく粗品を提供するというように、「景品類の提供の相手方又は提供する景品類の価額」が、「くじその他偶然性を利用して定める方法」によって決まる企画については「懸賞」に該当する。したがって、景品類の総額の制限については、当選者だけでなく、外れた方に提供する粗品も含めて、懸賞に係る取引予定総額の2%以内にする必要がある。

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<照会事例44> 抽選時の立会人
 当選者を決める抽選を行う際に、外部の方に立ち会ってもらう必要はあるか。
<回答>
 景品表示法上も景品規約上も特段の規定はない。抽選が公正な方法で行われていれば、必ずしも第三者の立ち会いは必要無い。

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<照会事例45> 抽選の当選確率
 懸賞による景品提供を実施する場合、当選者数や当選確率を事前に設定しておく必要があるか。
<回答>
 景品規約上規定はないため、必ずしも当選者数や当選確率を事前に設定しておく必要は無い。ただし、「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第3号)3にあるとおり、「懸賞により提供する景品類の総額は当該懸賞に係る取引の予定総額の100分の2を超えてはならない」とされているため、この範囲内で当選者数や当選確率を設定する必要がある。

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<照会事例46> 関係者も対象とした抽選
 クローズド懸賞による景品提供を実施する場合、自行の行員を抽選の対象から除外する必要はあるか。
<回答>
 消費者に公正な印象を与える等の理由から、関係者を対象外とするケースが一般的であるが、景品表示法上も景品規約上も特段の規定があるわけではない。抽選が公正な方法で行われていれば、必ずしも自行の行員を抽選の対象から除外する必要は無い。

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<照会事例47> 振込を条件とする懸賞企画
 自行から振込をした顧客を対象に懸賞企画を実施する場合、景品類の上限額はどのように考えればよいか。
<回答>
 振込においては、手数料額が取引価額となるので、その20倍が上限額となる。振込先、振込金額に応じて手数料額が異なる際に、その多少を問わないで景品類を提供する場合には、原則として100円が取引価額になるが、顧客が支払う最低の手数料額がそれを上回っている場合(たとえば210円)には当該手数料額を取引価額(210円)とすることができる。

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【景品規約に制限されない事項】

<照会事例48> 事業者に対する景品提供
 取引先の企業に対して景品提供を行う場合はどのような制限があるか。
<回答>
 事業者向けの景品提供については、平成8年に「事業者に対する景品類の提供に関する事項の制限(昭和42年公正取引委員会告示第17号)」が廃止されたことにより、公正な競争を阻害するおそれがある場合を除いて自由に提供できることとなっている。
 ただし、懸賞による場合には「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」(昭和52年3月1日公正取引委員会告示第3号)の規制を受けることとなるため、留意いただきたい。

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<照会事例49> 地域を限定した企画
 クローズド懸賞の企画をする場合、全国規模でなく、当行の本支店のある地域のみとするなど地域限定で実施することは問題ないか。
<回答>
 対象の限定については、規約上に特段の定めはなく、照会のような企画であっても問題ない。
 ただし、当該地域以外に居住する者はすべて対象外とするのであれば、景品類の提供を受けるための条件の一部となることから、企画の告知において、地域限定である旨を明確に表示する必要がある。

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【オープン懸賞】

<照会事例50> 「オープン懸賞」の定義
 「オープン懸賞」とは、どのような場合が該当し、またどのような制限が課せられるのか。
<回答>
 商品や企業のイメージを高めるため、広告において、懸賞によって賞品や賞金を一般消費者に提供することを申し出る方法が、いわゆる「オープン懸賞」である。これは、広告において申し出るだけであり、取引に附随しないことから景表法上の規制を受けることはない。過去においては、1,000万円を超える額の経済上の利益の提供は、独禁法第19条(不公正な取引方法の禁止)にあたるとされ、禁止されていたが、現在はオープン懸賞については特段の制限はなく、自由に実施することができる。
 なお、取引に附随しないとは、取引を条件としないことのほか、自己の店舗に誘引しないことも含まれる。広告上において「詳しくは店頭で」といった文言を記載したり、店舗に応募用紙や応募箱を設置したりすると、自己の店舗への誘引とみなされ、クローズド懸賞に該当することとなる。

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<照会事例51> オープン懸賞の応募用紙の店頭での受付
 オープン懸賞企画において、ホームページ上やハガキでの受付に加え、店頭でも応募を受け付けることは問題ないか。
<回答>
 ホームページ上やハガキによる受付けを行い、店頭に来ることなく応募ができるようになっていたとしても、店頭で応募用紙を配布したり、店頭に応募箱を設置して応募を受け付けたりすることは、取引附随性があるため、オープン懸賞ではなく、クローズド懸賞の扱いとなる。なお、告知のチラシであれば店頭に置くことは可能であるが、その場合でも、ホームページなどの広告上で、店頭にチラシを用意している旨を告知するなど来店を促すようなことはできない。(改正景品規約に関するQ&A「Q14」参照)
 なお、オープン懸賞として実施する場合に問題がある行為と問題のない行為の代表的なものは、次のとおりである。

<オープン懸賞として実施する場合に問題のある行為>
新聞、雑誌広告等において広く告知を行わずに、店頭のみで告知を行う行為
新聞、雑誌広告等において、「くわしくは店頭で」等と来店を誘引する表現を用いる行為
店頭に応募用紙・応募箱を設置する行為

<オープン懸賞として実施する場合に問題のない行為>
新聞、雑誌広告等において、「くわしくは店頭で」等と来店を誘引する表現を用いない場合に、店内にチラシ広告を備えおく行為
銀行取引に関して興味をもつであろう層がターゲットとなっているマネー誌や取引(見込)者が多く居住する地区の地方紙のみで告知を行う行為(ただし、表紙にオープン懸賞の広告をするなど当該雑誌の購入を誘引したり、出版社・新聞社との共同企画で当該雑誌・新聞でのみ告知を行ったりする場合は、出版社・新聞社との間に取引附随性が生じる。)
自行のホームページで告知を行う行為(ただし、取引者しかアクセスできないページにおける告知を除く。)
自行の商品・サービスを賞品としたり、当選者に賞品を取りに店舗に来てもらったりする行為(大部分を当選者とする場合は総付景品の規制を受ける。)


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<照会事例52> インターネットを利用したオープン懸賞
 新聞等他の媒体では告知を行わずに、自行のホームページのみを利用してオープン懸賞の告知・応募受付を行うことは認められるか。
<回答>
 自行のホームページにおいてのみ告知・受付を行っている場合でもホームページを見るだけでは取引に附随したことにはならないため、オープン懸賞として認められる。
 一般的には、商取引が行えるページを経由しなければオープン懸賞の告知・応募受付画面を見ることができないような構成をとっている場合でも取引に附随したこととはならないが、銀行の場合、インターネット・バンキングは取引の存在が前提となることから、インターネット・バンキングの契約者しかログインできないページのみからしか告知・応募受付画面をみることができない場合は、商品・サービスを購入しなければ懸賞企画に応募できない場合に該当し、取引附随性が認められ、クローズド懸賞に該当することとなる。
 また、賞品の引渡しを店頭において行うこともできるが、多数の者を当選させ、店頭に賞品を取りに来させるような企画は、実態として多数の者を来店させることを目的としているとみなされ、取引に附随することとなる。

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<照会事例53> DMによるオープン懸賞の告知
 オープン懸賞企画について、ホームページや新聞紙面上で告知するとともに、既存顧客宛てDMでも案内することは可能か。
<回答>
 ホームページや新聞紙面上で、「くわしくは店頭で」等と来店を誘引する表現を用いることをせず、取引附随性を排除している場合において、店内にチラシ広告を備え置いたり、既存顧客宛てDMでも案内したりすることは問題ない。
 ただし、店頭に応募用紙や応募箱を設置したり、DMで応募用紙を送付したりすることは、取引附随性が発生し、クローズド懸賞扱いとなる。
 なお、結果的に、応募者の大半が既存顧客になるような企画の場合、たまたま応募者の中に既存顧客が含まれているとは言いがたく、取引附随性が認められる場合も考えられるため、企画(告知方法を含む)にあたっては十分注意する必要がある。

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<照会事例54> 地域限定のオープン懸賞
 オープン懸賞を、北海道内に限定して実施することは可能か。
<回答>
 オープン懸賞企画において、取引附随性が認められない条件を設定することは問題ない(たとえば乗用車を賞品にする際の懸賞の応募資格を「18歳以上」、「免許取得者」に制限するなど)。したがって、地区を限定して実施すること自体、取引附随性が生じなければ問題なく、告知を当該地区のみで行うことはもちろん、応募条件として当該地区在住者に限定することも問題ない。

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【保険商品】

<照会事例55> 保険商品の販売に伴う景品提供
 保険商品が銀行窓口で販売可能になったことを受け、当行において保険商品購入者を対象とした景品提供キャンペーンを実施することを検討しているが、留意点を教えてほしい。
<回答>
 保険業法では、第300条第1項第5号において、「保険契約者又は被保険者に対して、保険料の割引、割戻しその他特別の利益の提供を約し、又は提供する行為」が禁止されており、これに該当する場合には、保険業法違反とされる惧れがある。
 したがって、保険商品の販売にあたって景品類を提供する場合には、景表法のみならず保険業法にも留意する必要がある(銀行の景品・表示規約の対象とはならない)。因みに、保険業界には、銀行業界のような景表法第12条に基づく公正競争規約は存在せず、個社で具体的な運用基準を設けて対応しているようである。
 なお、保険商品の販売にあたっては、保険商品を供給する保険会社と販売を行う銀行との間で業務委託契約を取り交わしているのが一般的と思われ、同契約において、販売代理店である銀行が個別にキャンペーン等の企画を行う場合には事前に保険会社の承諾を得ることとされているケースが多いと思われる。いずれにせよ、保険商品販売に係るキャンペーンを企画する場合には、供給元の保険会社とよく相談するべきであろう。

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【景品規約に関連する規制等】

<照会事例56> 富くじ罪
 「改正景品規約に関するQ&A」のQ3において、「懸賞金付き預貯金等の金利をゼロとしたり、懸賞付きでない預貯金等の金利よりも低くした場合には、刑法上の問題(富くじ罪)が生じるおそれがある」とされているが、そうした考え方の根拠を教えてほしい。
<回答>
 刑法第187条において、「富くじ」を発売、授受することは犯罪とされている。「富くじ」とは、あらかじめ一定の番号札を発売し抽選などの方法で当選者を決め、当選者は利益を得るが当選しなかった者は醵出した財物の全部又は一部を失うものを指す。
 懸賞金付定期預金の場合、顧客が本来受け取るべき利息(標準利息)が「醵出した財物」に当たるため、当選しなかった者の預金金利をゼロにしたり、通常の金利より低くすることは「醵出した財物の全部または一部を失わせる」ことになり、富くじ罪の成立要件を満たすこととなる、との見解が法務省刑事局公安課から示されている。懸賞金付定期預金が「富くじ」に当たれば、発売した金融機関のみならず利用顧客も処罰される惧れがある。
 
     

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