ALL BANKS FAIR TRADE COUNCIL
◆表示規約に関する照会事例
 
(注) 以下の解釈に係る部分は、全国銀行公正取引協議会としての見解である。

【全般】
 事例1:「表示」の定義
 事例2:個人事業主向け商品に関する表示
 事例3:規約第4条の考え方
 事例4:自行と他社のタイアップ広告物
 事例5:他社による自行商品の表示 
 事例6:他社への広告物の設置
 事例7:他社の広告の掲載
 事例8:ディスクロージャー誌における表示
 事例9:1個人を対象とした広告物

【金利表示】
 事例10:金利に幅がある場合の金利表示
 事例11:比較広告における金利表示
 事例12:記事広告における金利表示
 事例13:CD・ATM画面における金利表示
 事例14:為替差益と利回り

【必要表示事項】
 事例15:表示規約における説明書 
 事例16:必要表示事項の省略
 事例17:ホームページ上の基準期日の表示 
 事例18:普通預金金利を表示する場合の必要表示事項 
 事例19:テレフォン・バンキング専用商品の説明書 
 事例20:特定の職域先のみに提供する商品についての表示 
 事例21:外貨取扱手数料の表示 
 事例22:返済額試算表における必要表示事項
 事例23:金利を表示しない場合の必要表示事項

【広告表示例】
 事例24:広告表示例とは 
 事例25:受取利息の計算例の表示 
 事例26:店頭表示金利の表示 

【住宅ローン】
 事例27:住宅ローンの保証料に関する表示
 事例28:返済額試算の比較
 事例29:借換え広告における費用の表示 

【キャンペーン表示】
 事例30:キャンペーン期間に関する表示

【懸賞に係る表示】
 事例31:景品類の提供時期
 事例32:抽選の当選確率

【表示規約に関連する規制等】
 事例33:金融商品取引法の広告規制と表示規約の関係 
 事例34:確定拠出年金と表示規約の関係
 事例35:特定商取引に関する法律について
 事例36:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律について
 事例37:消費者ローンに関する民放連の規制





【全般】

<照会事例1> 「表示」の定義
 表示規約の対象となる「表示」にはどのようなものが該当するのか教えて欲しい。
<回答>
 「表示」については「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」(昭和37年6月30日公正取引委員会告示第3号)において、次のとおり規定されている。
顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引に関する事項について行う広告その他の表示であって次に掲げるものをいう。
一 商品、容器又は包装による広告その他の表示及びこれらに添付したものによる広告その他の表示
ニ 見本、チラシ、パンフレット、説明書面その他これらに類似する物による広告その他の表示(ダイレクトメール、ファクシミリ等によるものを含む。)及び口頭による広告その他の表示(電話によるものを含む。)
三 ポスター、看板(プラカード及び建物又は電車、自動車等に記載されたものを含む。)、ネオン・サイン、アドバルーン、その他これらに類似する物による広告及び陳列物又は実演による広告
四 新聞紙、雑誌その他の出版物、放送(有線電気通信設備又は拡声器による放送を含む。)、映写、演劇又は電光による広告
五 情報処理の用に供する機器による広告その他の表示(インターネット、パソコン通信等によるものを含む。)
 以上のように、原則として、一般消費者を対象とした全ての広告その他の表示が対象となっており、表示規約についても銀行業(規約第3条1項、施行規則第1条参照)に関し会員銀行が行う日本国内の一般消費者を対象としたもの全般について適用される。

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<照会事例2> 個人事業主向け商品に関する表示
 個人事業主向けのローン商品の広告を実施するにあたり、留意点等はあるか。
<回答>
 表示規約は一般消費者を対象とした表示に適用されるため(規約第2条)、販売対象を法人に限定している金融商品等及び個人事業主を対象とした事業資金貸出などに関する表示は、表示規約の対象外であるが(運用基準《規約第2条関係》)、少なくとも不当表示(表示規約第13条)にあたるような表示は避けなければならない。

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<照会事例3> 規約第4条の考え方
 表示規約第4条において、「可能な限り平易な言葉で分かりやすく、かつ正確な情報を媒体の種類やスペース等に応じた適切な方法により明瞭に表示することに努めなければならない」とされているが、特に、留意すべき事項等はあるか。
<回答>
 表示規約においては、運用基準等によりなるべく具体的な基準を示すようにしているが、新たな金融商品やサービス等まで見越して個別具体的な基準をすべて示すことは不可能である。そこで、第4条において、抽象的ではあるがこのような基本的な姿勢を示しているわけであり、第5条から第13条までに規定された事項について客観的にチェックを行ったうえで、最終的に「一般消費者の目で見て」可能な限り平易な言葉で分かりやすく、かつ正確な情報を媒体の種類やスペース等に応じた適切な方法により明瞭に表示しているか、という観点からチェックを行うことが肝要である。
 例を挙げると、住宅ローンの広告における「借り換えても金利優遇」という表示は、銀行からすれば対象となるのは他行からの借り換えに限定されることは常識かもしれないが、一般消費者にとっては必ずしもそうとは限らない。したがって、このケースでは、「当行の既存住宅ローンからの借り換えを除く」旨の表示がなされていることが望ましいといえる。また、住宅ローンの特別金利の広告においても、表示された金利はあくまで例示であり、「借入時」の金利が適用されるのであれば、そのことが一般消費者に明らかになるように、図等を用いながら平易な言葉で分かりやすく、かつ、その記載位置や文字サイズ等にも配慮した適切な方法によって明瞭に表示するように努めなければならない。
 なお、リスクに関する事項や手数料に関する事項等は、特に一般消費者の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項にあたり、より一層明瞭に表示する必要があることから、施行規則第4条において「一般消費者が見落とすことのないよう、文字の大きさや表示方法に留意して表示する」と改めて規定している。また、公正取引委員会から公表された「見にくい表示に関する実態調査報告書−打消し表示の在り方を中心に−(平成20年6月13日公表)」では、一般消費者が、事業者が強調する表示からは予期できない事項であって、商品・サービス選択の重要な考慮要素となる表示(「打消し表示」)については、表示スペースが小さくても、最低でも8ポイント以上の文字で表示する必要があるとしていることに留意する必要がある。

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<照会事例4> 自行と他社とのタイアップ広告
 不動産業者の広告とタイアップして、同一紙面上で自行の住宅ローンの広告を展開しようと考えているが、留意すべき点があれば教えて欲しい。
<回答>
 同一紙面上でタイアップ広告を実施すること自体には特段の問題はない。したがって、自行の住宅ローン広告部分において、表示規約上の規定をクリアしていればよい。
 ただし、あたかも銀行が不動産の販売業務を行っているかのように誤認させることのないよう留意する必要があると思われる(表示規約第13条(4)および銀行法の他業禁止規定参照)。
 なお、不動産業者側が住宅ローンについて表示する場合には、「不動産の表示に関する公正競争規約」の定めに従うこととなる。

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<照会事例5> 他社による自行商品の表示
 提携先企業がその広告物において当行の商品について表示する場合、当行もその広告物の内容に対して責任を負うのか。
<回答>
 表示規約は会員銀行が行う表示に適用されるため、会員銀行でない者が行う表示には、適用されない。しかし表示規約は、消費者の選択の保護のために必要なルールを定めたものであり、銀行業について表示をするのであれば、その趣旨を満たすように努めるべきである。(記事広告における表示については、事例12参照)。なお、会員銀行自らが主導して提携先企業に対して自行の商品について表示させるなど、会員銀行自体が行った広告となるような場合には、表示規約が適用されることに留意すべきである。

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<照会事例6> 他社への広告物の設置
 取引先の店舗に銀行の商品やキャンペーンの広告物を設置(チラシの備置きやポスターの掲出など)をしてもらうことは問題ないか。
<回答>
 銀行の広告物を設置・配布することにより取引先が「銀行業」を営んでいると判断される場合には問題となることもあると思われるが、いずれにせよ本件は景表法上の問題ではなく銀行法上の問題であり、公取協は判断する立場にないため、個別に金融庁に確認されたい。

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<照会事例7> 他社の広告の掲載
 ATMの画面・ATM取引明細票の余白部分・自己の店舗の壁面・屋上等の余剰スペースを活用し、他社の広告を展開することで銀行が広告収入を得ることについて、銀行法や表示規約上どのように解釈すればよいか。
<回答>
 金融庁ホームページの「法令適用事前確認手続」コーナー(http://www.fsa.go.jp/common/noact/kaitou/index.html)において、個別行からの照会に対する回答として具体的な事例や当局の考え方が公表されているので、そちらを参照されたい。なお、景品表示法や表示規約上は特段の制約はない。

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<照会事例8> ディスクロージャー誌における表示
 ディスクロージャー誌の当行の活動を紹介したページの中で、取扱商品やサービスについて記載する場合、表示規約の対象となるのか。
<回答>
 ディスクロージャー誌は、銀行法21条に規定される「業務及び財産の状況に関する説明書類」ではあるものの、一般論としてはそこに取扱商品やサービスに関する情報が記載されていれば、顧客を誘引するための手段になると解されるため、表示規約の対象となる。(照会事例1:「表示」の定義 参照)
 ディスクロージャー誌を店内から持ち出すことが出来ないような体制をとっている場合には、表示規約運用基準(第5条〜第9条関係)の(1)アの規定が適用されるため、必要表示事項について定めた規約第5条〜第9条は適用されないが、規約第4条の精神に則った表示を行うことが望ましい。
 また、規約第5条〜第9条は適用されない場合にも、第11条(特定用語の使用基準)、第12条(比較広告の表示基準)、第13条(不当表示の禁止)は適用されるため、その点にも充分留意する必要がある。
 なお、リーフレット形式のミニディスクロージャー誌のように店舗からの持ち帰りが前提となっているものには規約第5条〜第9条も適用されることとなるので、預金・貸出商品の金利や金利優遇等について表示するのであれば必要表示事項を記載する必要がある。

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<照会事例9> 1個人を対象とした広告物
 特定の顧客を対象に作成した書面も表示規約の対象となるのか。
<回答>
 「表示」の定義(照会事例1:「表示」の定義 参照)においては、広告の対象が複数か少数かは問題とされていないため、顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引に関する事項について行う広告その他の表示であれば、表示規約の対象となる。一般消費者が申し出た条件にしたがって店頭で作成かつ交付する返済額試算表については、規約第5条から第9条の規定は適用されない(運用基準《規約第5条〜第9条関係》参照)が、規約第4条の精神に則った表示とすることが望ましい。

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【金利表示】

<照会事例10> 金利に幅がある場合の金利表示
 個々の取引に応じて、貸出約定金利が異なるようなローン商品を取り扱っているが、この場合の金利表示方法で留意すべき点はあるか。
<回答>
 同一の商品で異なる金利を適用することがある場合は、最も高い金利又は金利の範囲を表示する必要がある(表示規約第6条)。
 たとえば、キャンペーン金利の広告などにおいて、条件を満たさない顧客には、同一商品であってもキャンペーン金利とは異なる金利が適用される場合には、当該商品の最も高い金利(店頭表示金利など)または金利の範囲を表示する必要がある。なお、同じ商品性であっても期間が異なるものについては、「同一の商品」には該当しない。
 また、「『消費者信用の融資費用に関する不当な表示』の運用基準」(昭和55年6月9日事務局長通達第8号)においては次のように規定されているので、併せて留意されたい。
実質年率(※)が個々の取引により異なる場合にあっては、通常行われる取引における最も高い実質年率及びその実質年率が適用される融資金の額、融資期間等の条件又は実質年率の範囲を表示するものとする。(例えば、「実質年率通常○○パーセント(○万円、○年間融資の場合)以内」、「実質年率○○パーセントから○○パーセントまで」等)
(※)ここにいう「実質年率」とは、実際に利用可能な融資金又は未払金の額に期間数を乗じて得た額を合計した額に対する融資費用の総額の割合を年を単位として表したもの。(表示規約上の「金利」と読み替えて差し支えない。)

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<照会事例11> 比較広告における金利表示
 比較広告において、消費者の分かりやすさに配慮して、比較対照商品の金利の端数を切り捨て丸めた数字として表示したいと考えているが、何か問題はあるか。
<回答>
 表示規約第12条にあるとおり、比較広告においては[1]実証性、[2]具体性、[3]公正性が確保されていなければならない。このうち[1]実証性については、施行規則第17条において、「(4)比較対照する金利が架空のものではなく、実在すること」と規定されており、消費者に分かりやすいからといって架空の金利をもって比較対象とすることは認められない。
 なお、預貯金等や貸出の利率を単独で表示する場合の表示位未満の取扱いについては、表示規約第10条を参照のこと。

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<照会事例12> 記事広告における金利表示
 記事形式の広告(いわゆる記事広告)において、文中で金利に言及している箇所があるが、これは「金利を表示した場合」に該当するのか。
<回答>
 記事広告の文中で言及している場合でも、原則として「金利を表示した場合」に該当する。
 なお、新聞・雑誌等において、取材内容に基づいて記者が執筆した純粋な記事については、規約第2条(適用)に定める「会員銀行が行う日本国内の一般消費者を対象とした表示」に該当しないため、表示規約の対象とはならないが、表示規約は消費者の選択保護のために必要なルールを定めたものであり、銀行業について表示をするのであれば、その趣旨を満たすように努めるべきである。

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<照会事例13> CD・ATM画面における金利表示
 CD・ATM画面上に当行の広告を表示し、その中で金利についても表示したいと考えているが、この場合は「金利を表示した場合」に該当し、必要表示事項を表示しなければならないか。
<回答>
 表示規約運用基準≪第5条〜第9条関係≫において、自己の店舗内(無人店舗を含む。)のATMやコンピュータの画面は、規約第5条から第9条の規定を適用しないものとされているため、必ずしも必要表示事項を表示する必要はないが、規約第4条の精神に則った表示とする必要がある。なお、CD・ATM画面上で金利に関する比較広告を行う場合は必要表示事項を表示する必要がある(運用基準《規約第5条〜第9条関係》参照)。

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<照会事例14> 為替差益と利回り
 デリバティブ商品の広告において、過去の実績を示す際に為替差益を利回りに含めて表示することは可能か。
<回答>
 可能である。表示規約施行規則第11条では、利息のほかに「給付補填金、売買損益、為替差損益、キャッシュバックその他顧客が金銭により受け取ることができるもの」は利回りに換算することができるとしている。なお、過去の実績を示す際には、施行規則第14条に従い、「表示内容は過去の実績であり、将来を約束するものではない」旨の表示とともに、その計算根拠(為替レート等)を示す必要がある(別表1の[8]、別表2の[10]参照)。また、為替差益を含めた利回りの実績を印刷媒体で表示する場合には、「税引後の金利」について、利子課税の税率と為替差益にかかる課税方式の両方を表示する必要がある(別表1の[11]参照)。

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【必要表示事項】

<照会事例15> 表示規約における説明書
 表示規約の施行規則別表1〜4における「説明書」とは、銀行法施行規則第13条の3第4項に定める「商品情報を記載した書面」(商品概要説明書)のことか。
<回答>
 表示規約における「説明書」は、施行規則別表1の(注)にいう「上記『説明書』欄の○印の項目を日本工業規格Z8305(1962)(以下「JIS」という。)に規定する8ポイント以上の活字で記載した書面」のことをいい、必ずしも銀行法上の商品概要説明書とは一致しない。しかし、規約で定める条件を満たす場合には、同説明書をもって、表示規約における説明書の位置付けとすることは差し支えない。

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<照会事例16> 必要表示事項の省略
 新聞広告等において、例えば「突き出し」広告のように狭い広告スペースにおいて金利を表示しようとした場合、広告上に必要表示事項の全てを記載することは困難であるが、必要表示事項の省略は可能か。
<回答>
 必要表示事項は、消費者の適正な選択を保護するために、媒体毎の特性も考慮したうえで広告において最低限表示するべき事項を定めたものであるため、施行規則で定める以上の省略は不可能である。金利を表示しない広告にするなどの対応を考える必要がある。
 ただし、同一紙上の他の箇所において必要表示事項を示した広告を同時出稿している場合には、「突き出し」広告内にその旨を表示したうえで省略することは可能である。

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<照会事例17> ホームページ上の基準期日の表示
 インターネットのホームページにおいて、金利を表示したページに日付は表示しているが、ホームページに掲載している説明書にも、基準期日の表示が必要か。
<回答>
 説明書の内容が記載されたページに基準期日の表示がなくても(当該ページに金利表示のある場合を除く)、金利を表示したページに基準期日の表示があれば、説明書の内容がホームページ上で明示されていることになり、表示規約の要件を満たしている。ただし、ホームページ上には現に有効な説明書を掲載することが基本となる。

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<照会事例18> 普通預金金利を表示する場合の必要表示事項
 普通預金について金利を表示した広告を行う場合、表示上どのような点に留意すべきか。
<回答>
 表示規約においては、預入等の時点から満期日(払出日)までの間に適用される利率の全部または一部が、預入等の時点において確定していないことを変動金利というと規定しており、普通預金は変動金利(の商品)となる(表示規約別表1[3]運用基準(1)および(2)イ)。したがって、普通預金について金利を表示した広告を行う場合には、「変動金利の旨」(施行規則別表2[5])を含む「期間の定めのない預貯金等の金利を表示する場合の必要表示事項」(施行規則別表2)の表示が必要になる。

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<照会事例19> テレフォン・バンキング専用商品の説明書
 インターネット・バンキングのみで取り扱っている金融商品については、必ずしも店頭に説明書をおく必要はないとされている(施行規則別表1(注)など)。テレフォン・バンキングのみで取り扱っている金融商品についても、同様に、店頭に説明書を備え置かなくてもよいか。
<回答>
 テレフォン・バンキング専用商品の場合、店頭で取り扱っていないという点では、インターネット・バンキング専用商品と変わるところがなく、必ずしも説明書を店頭に備え置く必要はない。ただし、インターネット・バンキング専用商品と異なり、テレフォン・バンキング専用商品を購入しようとする顧客の中には、インターネットを利用できる環境にない者も含まれていると考えられるため、表示規約の趣旨に照らし、インターネット上のホームページに明示するだけでなく、顧客からの求めに応じて説明書を郵送するなどの体制を整える必要がある。

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<照会事例20> 特定の職域先のみに提供する商品についての表示
 特定の職域先に対して、その従業員のみが申し込める商品のチラシを配布する際、印刷媒体としての必要表示事項のみを表示するためには、店頭に説明書を備え置くとともに、インターネット上のホームページにもその内容を明示する必要があるか。
<回答>
 対象者が特定のごく一部に限られている商品の説明書をホームページに掲載することは、当該商品を利用することができない大半の一般消費者の誤解を招くおそれがあるため、ホームページに掲載する必要はない。店頭への備え置きも同様であるが、逆に言えば、そのような特定な者を対象とした商品・サービスについては、チラシにすべての必要表示事項を表示することが望ましい。

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<照会事例21> 外貨取扱手数料の表示
 外貨預金を外貨で預け入れ・払い出す場合にかかる取扱手数料については、TCや送金など、現金以外の外貨で預け入れなどを行う場合の取扱手数料についても表示する必要があるか。
<回答>
 それぞれ手数料が必要なことについて明示されていれば、印刷媒体においては、外貨現金の取扱い手数料の具体額についてのみ例示することで足りるが、説明書においては、すべてのケースについて具体的な手数料を表示する必要がある。

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<照会事例22> 返済額試算表における必要表示事項
 住宅ローンを当行で借り入れた場合と他の金融機関で借り入れた場合の比較を顧客毎に試算した返済額試算表は、表示規約の運用基準《規約第5条〜第9条関係(1)イ》によれば、表示規約第6条の必要表示事項の記載は必要無いとの理解で良いか。
<回答>
 一般消費者が申し出た条件にしたがって店頭で作成かつ交付する返済額試算表は、表示規約第5条から第9条の規定は適用しないとしているが、金利に関する比較広告を行う場合には、運用基準《施行規則第18条関係(8)》にあるとおり、必要表示事項の対象となる。
 この場合には、媒体の種類を「放送媒体」とみなして扱うこととなる。また、そもそも一般消費者が申し出た条件にしたがって店頭で作成かつ交付するものではないもの(DMで試算例を送付する場合や、ホームページにおける返済額試算表)は、金利に関する比較広告でなくても規約第6条の規定が適用され、印刷媒体としての必要表示事項の表示が必要となる。
 なお、表示規約においては、施行規則第2条にあるとおり「利息額」(返済額)を表示した場合も「金利」を表示したことになるとしているため、仮に金利そのものを示さない照会事例のようなケースであっても、表示規約第6条の必要表示事項を表示する必要がある。

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<照会事例23> 金利を表示しない場合の必要表示事項
 預金商品の広告で金利を表示しない場合には必要表示事項はないという理解でよいか。なお、その場合、他に留意すべき事項はあるか。
<回答>
 預貯金等や貸出に関しては金利を表示しない場合には、表示規約第5条(預貯金等の金利を表示する場合の必要表示事項)および第6条(貸出の金利を表示する場合の必要表示事項)の適用を受けないため、必要表示事項はない。
 ただし、表示規約第5条、第6条および第10条(金利の表示基準)以外の規定(第4条(表示の基本)、第11条(特定用語の使用基準)、第12条(比較広告の表示基準)、第13条(不当表示の禁止)等)には充分留意して広告を作成する必要がある。
 なお、消費者向け貸出については、「融資費用(利息、手数料等)に関する表示を行っているにも関わらず、実質年率(金利)を明瞭に表示していない場合」には不当な表示に該当する(「消費者信用の融資費用に関する不当な表示」(昭和55年4月12日公正取引委員会告示第13号)参照)。

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【広告表示例】

<照会事例24> 広告表示例とは
 全国銀行公正取引協議会が作成・公表している広告表示例はどういう位置づけか。
<回答>
 広告等の表示は、単に必要表示事項を漏れなく記載してあればよいというものではないことから、広告表示例は、代表的な商品、一般消費者が誤解しやすい商品等を中心に、当協議会が、一般消費者にとって理解しやすい広告となるよう様々な工夫を施して作成した広告の表示例である。
 これらの広告表示例は、一般的と思われる商品性をベースにA4サイズで作成したものであり、実際の表示にあたっては、各行の商品性や媒体の種類・スペース等を考慮し、文字の大きさや色使いについても工夫するなど、商品性等について誤認を防ぐことはもとより、一般消費者にとってより見やすくより分かりやすい表示とするよう努める必要がある。
 なお、公正取引委員会から公表された「見にくい表示に関する実態調査報告書−打消し表示の在り方を中心に−(平成20年6月13日公表)」では、一般消費者が、事業者が強調する表示からは予期できない事項であって、商品・サービス選択の重要な考慮要素となる表示(「打消し表示」)については、表示スペースが小さくても、最低でも8ポイント以上の文字で表示する必要があるとしていることに留意する必要がある。

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<照会事例25> 受取利息の計算例の表示
 「当初満期時点まで高金利を付す自動継続型定期預金」などの広告表示例において記載されている受取利息額の計算式は、必ず記載する必要があるのか。
<回答>
 表示された年利表示の金利と、その金利の適用期間との関係が消費者にとって不明確であると、消費者においては当該定期預金から得られる収益性について誤認するおそれがある。その誤認を招かないようにするために、広告表示例においては、適用期間を明確に表示するとともに、計算式を記載している。したがって、表示金利とその適用期間からの誤認が生じにくい期間1年以上の定期預金については、必ずしも計算式は必要ないが、計算式を記載しないことにより収益性に関して誤認するおそれがあるような表示であると、不当表示に該当する可能性があるので、留意されたい。なお、利息額を表示する場合には必ずその計算根拠を表示する必要がある(施行規則別表1[8])。

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<照会事例26> 店頭表示金利の表示
 「当初満期時点まで高金利を付す自動継続型定期預金」などの広告表示例においては、表示金利が適用された後の金利について明記するとともに、広告作成時点の当該具体的金利(店頭表示金利)を表示することにしているが、必ず具体的金利を表示しなければならないのか。
<回答>
 一般消費者が、当初満期時点までしか適用されない高い金利の表示によって、当該定期預金の収益性について誤認することのないよう、広告表示例においては、当該金利が適用された後の継続後の金利についての具体的な金利を表示し、その水準がわかるようにしている。優遇幅を表示している場合には、優遇期間後の金利が明白であるので、必ずしも店頭表示金利を表示する必要はないが、適用金利の表示のみの場合には、具体的な金利を表示するべきである。なお、自動継続型でない場合には、「普通預金利率により計算します」等の表示をすれば(施行規則別表1[17])、必ずしも具体的な金利を表示する必要はない。

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【住宅ローン】

<照会事例27> 住宅ローンの保証料に関する表示
 新聞広告等をみていると、住宅ローンの保証料について、金利に含んだかたちで表示しているケースや、金利から外出しして表示しているケースなど様々なケースが見受けられるが、基本的な考え方を教えて欲しい。
<回答>
 広告上においては約定金利を表示することが原則である。
 したがって、保証料が約定金利に含まれる商品の場合には保証料を含んだ金利を表示することとなり、保証料を約定金利とは別に徴収する商品の場合には保証料を除いた金利を表示するとともに、表示規約別表3の[12]の規定「信用供与に際し、保証料、手数料等がかかる場合(表示金利に含まれている場合を除く)には、その旨およびその金額又は料率」に従い、具体的な保証料等を明瞭に表示する必要がある。
 詳細については、平14公協通第25号(平成14年8月23日付)「銀行業における表示に関する公正競争規約の違反事例について」を参照されたい。

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<照会事例28> 返済額試算の比較
 住宅ローンの広告において返済額の試算を行い、他行の住宅ローンを利用した場合の返済額試算と比較したいと考えている。表示規約施行規則第17条から第19条をみると、返済額の試算の比較は特に触れてないが、留意すべき点があれば教えて欲しい。
<回答>
 返済額の試算を表示するにあたっては、根拠となる金利・金額・期間等をあわせて表示することになるため、表示規約第6条(貸出の金利を表示する場合の必要表示事項)の適用を受けることになる。また、比較広告であるため、表示規約第12条およびそれを受けた表示規約施行規則第16条から第20条までの適用を受ける。
 したがって、貸出期間・貸出金額を同一とすることは当然であるが(表示規約施行規則第19条(公正性の要件))、その他の要件も充足し、広告全体で優良誤認を招くことのないよう充分留意する必要がある。
 なお、一般に店頭で消費者が申し出た条件にしたがって交付する返済額試算表には必要表示事項は不要とされているが、比較広告の場合はその表示が必要となるため、その点についても留意が必要である(運用基準《施行規則第18条関係》(8))。

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<照会事例29> 借換え広告における費用の表示
 住宅ローンの特別金利の広告において、融資資金の「使いみち」として「借換え」を表示する場合、借換えに当たって必要となる費用の金額又は料率を表示する必要があるか。
<回答>
 借換え広告において、必要となる登記手数料、保証料、印紙代などの費用の金額等を施行規則第20条に基づき表示しなければならないのは、他社の商品から借換えた場合の比較を表示するなど、規約第12条に定める他社の金融商品等との比較を表示する場合に限られる。したがって、単純に融資資金の使いみちとして借換えを表示する場合は比較広告に該当するものでなければ、借換えに当たって必要となる費用については必ずしも表示する必要はない。ただし、信用供与に際してかかる手数料等については、金利を表示する広告等においては表示が必要になるので留意されたい(施行規則別表3[12])。

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【キャンペーン表示】

<照会事例30> キャンペーン期間に関する表示
 金利優遇や景品提供のキャンペーンを実施する際、都合によりやむを得ず、当初告知していたキャンペーン期間を延長する、もしくは予定より早く終了させることは可能か。また、その場合、表示上どのような配慮が必要か。
<回答>
 キャンペーン期間の表示は一般消費者の商品選択に資する重要な要素であるところ、事業者の都合でキャンペーンの期間を変更する場合には、当初の表示について、著しく有利であると一般消費者に誤認され、不当表示に該当するおそれがある。
 したがって、キャンペーンを行う場合には、当初の告知期間どおりにキャンペーンを終了することが前提であることから、キャンペーンを延長したいのであれば、一定期間経過後に改めて実施するのが原則である。なお、外的な要因によりやむを得ず一定期間を置かずに延長する可能性がある場合には、その旨を当初から明瞭に表示しておくなどによって、当初の表示について著しく有利であると一般消費者に誤認されることがないようにするべきである。また、キャンペーン期間中に金利優遇の対象取引が一定額に達することにより金利優遇や景品提供を終了する可能性がある場合には、たとえば「一定額に達した時点でキャンペーンを中止する場合がある」、「景品が無くなり次第キャンペーンを終了する場合がある。」というように、その旨を明瞭に表示するなどして、可能な限り将来の具体的な取扱いについて言及しておくべきである。
 また、「今だけお得!」感を出すために意図的に実際の予定よりも短い期間を「キャンペーン期間」として告知しておき、それを何度も延長するような場合は、消費者に与える印象と実態とが乖離しているといわざるを得ず、問題となるケースも出てくる。
 なお、商品または役務の供給量が著しく限定されているにも関わらず、その限定の内容が明瞭に記載されていない場合には「おとり広告」に該当するおそれがある。

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【懸賞に係る表示】

<照会事例31> 景品類の提供時期
 「懸賞」の告知を行う場合、広告作成時点では、抽選日も景品の提供時期も決まっていないため、広告上記載せずともよいか。
<回答>
 抽選日については、表示規約上規定はないので必ずしも記載する必要は無い。
 しかし、景品の提供時期については、表示規約第7条(景品類の内容を表示する場合の必要表示事項)において、広告上表示しなければならない旨規定されている。
 したがって、少なくとも景品の提供時期については広告作成時点で決定のうえ告知する必要がある。

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<照会事例32> 抽選の当選確率
 「懸賞」の告知を行う際に、抽選の当選確率についても広告上必ず記載する必要があるのか。
<回答>
 抽選の当選確率については、表示規約上規定はないが、例えば、「1等は100人に1人」というように当選確率を決めて抽選を行う場合には、応募人数によって当選者数が変動する(1,000人なら1等が10人)ため、広告に単に「1等10名」と表示し、結果として応募者が少なく1等が10名以下となった場合には不当表示に該当する惧れがある。
 したがって、最低本数(1ユニット)以上の当選本数を表示するのであれば、ユニット当たりの当選本数を表示すべきである。

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【表示に関連する規制等】

<照会事例33> 金融商品取引法の広告規制と表示規約の関係
 金融商品取引法において広告規制について定められているが、同規制と表示規約との関係について教えて欲しい。
<回答>
 金融商品取引法および同法の施行に伴い手当てされた銀行法では、対象となるリスク商品の広告(広告類似行為を含む)について、手数料等の情報や元本欠損のリスクに関する情報などを明確かつ正確に表示することが義務付けられており、特にリスク情報は、最も大きな文字等と著しく異ならない大きさで表示することなどを規定している。この規制は広告行為に該当しない場合(特定の個人に対する提案書など)は規制の対象にならない。他方、表示規約は、相対で行う口頭による勧誘なども含め、あらゆる表示(ただし、法人を対象としたものを除く)が規制の対象となり、規制の対象商品もリスク商品にとどまらない。また、表示規約における預貯金等の必要表示事項は、金利を表示する場合に求められるのに対し、金商法の広告規制においては、金利の表示の有無は問われない。このように両者は、その基本的性格から異なるものであり、表示にあたっては両者に十分注意する必要がある(規約第2条関係運用基準参照)。

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<照会事例34> 確定拠出年金と表示規約の関係
 当行は、確定拠出年金の運営管理機関として、金利を含む運用商品の一覧表を作成し、ホームページやパンフレットに掲載することを予定しているが、本一覧表は表示規約の対象となるのか。
<回答>
 運営管理機関が行う「運用方法の提示」は、表示規約の適用対象とはならない。
 確定拠出年金法第88条第2項において、「銀行その他の政令で定める金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の登録を受けて確定拠出年金運営管理業を営むことができる」と敢えて規定されていることからも分かるとおり、運営管理業務としての運用方法の提示や情報の提供は銀行業務ではなく確定拠出年金法に基づく運営管理機関としての業務であることから、表示規約第3条にいう「銀行業」には該当せず、銀行業における一般消費者を対象とした金融商品及びサービス等に係る事項を定めた表示規約の対象外である。ただし、景品表示法の一般ルールが適用されることに留意されたい。

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<照会事例35> 特定商取引に関する法律について
 平成14年2月に「特定商取引に関する法律」の一部が改正されたが、留意すべきことがあるか。
<回答>
 同法の改正においては、通信販売等に係る広告について、「電子メールアドレスの表示」や「商業広告である旨の表示」などが義務付けられたわけであるが、本法はそもそも特定商取引(訪問販売や通信販売等に係る取引)を対象としているものであり、かつ対象となる商品や役務についても具体的に規定されており、銀行業は対象となっていない。したがって、現状では特に留意する必要はない。

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<照会事例36> 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律について
 平成14年7月に「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」が施行されたが、留意すべきことがあるか。
<回答>
 本法は、「特定電子メールである旨」等の表示や「送信拒否者に対する送信の禁止」等について定められたものであるが、本法における代表的な概念である「特定電子メール」には、「あらかじめ、その送信をするように求める旨又は送信をすることに同意する旨をその送信者に対し通知した者」や「その広告又は宣伝に係る業務を営む者と取引関係にある者」等への電子メールは含まないとされている。
 本法は対象となる送信者を限定していないため、仮に銀行が「顧客」でもなく、「メールマガジン等にも登録していない者」等へ無差別に電子メールを送信する場合には、本法に則った対応をすべきである。

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<照会事例37> 消費者ローンに関する民放連の規制
 日本民間放送連盟の消費者金融CMに関する取り決めについて概要を教えて欲しい。
<回答>
 日本民間放送連盟の定める放送基準では、その第137条および第138条で「金融業の広告で、業者の実態・サービス内容が視聴者の利益に反するものは取り扱わない。」、「消費者金融のCMは、安易な借り入れを助長する表現であってはならない。特に、青少年への影響を十分考慮しなければならない。」と定め、消費者金融のCMについて、慎重に取り扱うこととしており、特に個人向け無担保貸し付けサービスに関するテレビCMは、視聴者の利益に特段の配慮が必要なことから、根拠法を問わず、以下の5項目に基づき取り扱うとしている(日本民間放送連盟『消費者金融CMの取り扱いに関する放送基準審議会見解』2005年10月20日改正): (1)安易な借り入れを助長する表現の排除、(2)児童・青少年への配慮、(3)貸付条件の明示、(4)啓発文言の充実、(5)URL表示の制限。
 以前は、銀行本体が行う消費者向け貸出は本見解の対象外とされていたが、2005年の改正により、銀行を含む「消費者に金銭の貸し付けを行う業すべて」の消費者金融のCMが対象になったので、留意されたい。詳細については、全銀協通達平17全広会第34号(平成17年11月8日付)「『消費者金融CMの取り扱いに関する放送基準審議会見解』の改正について」を参照されたい。
 なお、消費者金融に関するCMにおいては、「消費者信用の融資費用に関する不当な表示」(昭和55年4月12日公正取引委員会告示第13号)にも留意されたい。

 
     

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